Background: まだ経管栄養を必要とする安定期早産児の早期退院は、完全吸引栄養のときに自宅退院するのに比べ、家族の結束が早く、医療費や家族の負担を軽減できるというメリットが期待される。 デメリットとしては、家族の負担が増えることや、経管栄養に関連した合併症の可能性などが考えられる。

目的 安定期早産児を早期退院させ、自宅で経管栄養をサポートする方針と、完全吸引栄養に達した時点で退院させる方針を比較し、その効果を明らかにすることである。

検索方法。 Cochrane Neonatal Review Groupの標準的な検索方法に加え、Cochrane Central Register of Controlled Trials(The Cochrane Library, Issue 1, 2003)、CINAHL(1982~2003年4月第1週)、EMBASE(1980~2003年15週)、MEDLINE(1966~2003年4月第1週)の検索を追加して使用した。

選定基準。 生後2140~37週未満で退院時に静脈栄養を必要としない乳児を対象とした全ての無作為化試験及び準乱数化試験を対象とした。 試験は、早期退院で経管栄養と医療支援を行う場合と、後期退院で完全吸引栄養を達成した場合とで比較することが要求された。

データ収集と解析。 2名の査読者が独立して試験の質を評価し、データを抽出した。 追加情報については研究著者に問い合わせた。 データ解析はCochrane Neonatal Review Groupの基準に従って行われた。

主な結果 75家族88人の乳児を対象とした1件の準ランダム化試験のデータがレビューに含まれた。 自宅での経管栄養を行う早期退院プログラムの乳児は、対照群の乳児よりも平均在院日数が9.3日短かった。 また、早期退院プログラムの乳児は、対照群の対応する入院期間と比較して、自宅での経管栄養期間中の臨床感染症のリスクも低くなっていました。 母乳育児の期間と程度、体重増加、自宅での授乳プログラムと退院後12カ月以内の再入院、保護者の満足度を表すスコア、医療サービスの利用について、群間に有意差はなかった。

査読者の結論 早産児において、自宅での経管栄養による早期退院と、完全な吸引栄養を達成した後の退院とを比較した場合の利点とリスクを評価する実験的証拠は、1件の小規模な準ランダム化比較試験の結果に限られている。 実践的な推奨を行うには、割り付けを隠し、無作為化された乳児全員の完全なフォローアップと十分なサンプルサイズを持つ質の高い試験が必要である。

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