Vasculitis is hallmark lesion of severe form of systemic porcine circovirus associated disease (PCVAD)(PBCAD). ブタサーコウイルス2型血清群b(PCV2b)を用いた2件の実験では,2頭が急性血管炎を伴う致死性PCVADを,5頭が慢性リンパ組織球炎および形質細胞性動脈周囲・内膜炎を発症した。 このうち5頭(急性血管炎1頭,慢性血管炎4頭)は,牛ウイルス下痢症ウイルス1型(BVDV1)またはBVDV1様ウイルスも接種されていた. 血管病変は,PCV2b単独接種,PCV2bとBVDV1またはBVDV1様ウイルスの二重接種のいずれでも,ほぼ同じであった. 急性血管炎は,顕著な肺水腫,腸間膜水腫,胸水貯留を伴っていた. In situハイブリダイゼーションにより,罹患動脈およびその周辺の内皮細胞,平滑筋様細胞および炎症細胞に,細胞質内のブタサーコウイルス2型(PCV2)核酸が豊富に検出された. リンパ組織球性および形質細胞性血管炎を呈したブタには,多系統のリンパ形質細胞性および組織球性または肉芽腫性炎症を含む全身性PCVADの病変がみられた. PCV2核酸は、これらの動物の複数の組織において、腎尿細管上皮細胞、単核炎症細胞、および非炎症血管のまれな内皮細胞から検出された。 急性血管炎を発症した2頭のブタにはPCV2特異的抗体が認められなかった(あるいは低力価)のに対し,リンパ組織球性および形質細胞性血管炎を発症したブタにはこのウイルスに対する高力価の抗体が検出された. これらのことから、(1)今回の研究で観察された急性血管炎はPCV2bに直接起因すること、(2)慢性血管炎はその後の免疫反応に一部起因すること、(3)宿主因子とウイルス株はともにPCV2b感染動物の血管炎に寄与している可能性があること、が示唆された。

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