集団内紛争の重要な先行要因として「人々が集団に求めるもの」に着目し、集団メンバーの心理的ニーズ、集団内紛争、集団パフォーマンスの関係について理論的・経験的に検討した。 本研究では、集団メンバーの心理的欲求の集団内平均と分散に注目し、欲求の集団構成に起因する複数のタイプの葛藤への影響を検討する。 145の組織チームのデータを用いた分析の結果、メンバーの達成欲求と課題葛藤、所属欲求と関係葛藤、権力欲求と地位葛藤に関して、グループの構成との間に有意な関係があることが明らかになった。 これらの関係のいくつかは、メンバー間のオープンコミュニケーションによって調整された。 また、3つのタイプの葛藤を一緒に考えた場合、課題葛藤は集団パフォーマンスの正の予測因子となり、関係葛藤は負の予測因子となることが分析から明らかになった。 この結果は、グループ内葛藤の動機づけの側面を強調し、社会的環境における心理的欲求のマルチレベルのダイナミクスを明らかにするものである。

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