西洋音楽の半音階は、1オクターブを12分割している。 オクターブを12分割する方法は微妙に異なり、その様々なアプローチには長く微妙な歴史があります。 この記事では、その違いの根本に迫ります。

1オクターブは2対1の比率です。ある張力と長さの弦を弾くと、Aが出るとします。 この弦を2倍の張りにするか、同じ張りのまま半分に切ると、弦は1オクターブ高いAの音を出すことになります。 新しい音は、1秒間に2回空気を振動させます。

5分の1は、オクターブが2対1の比率であるのと同様に、3対2の比率です。したがって、A 440(440Hz、毎秒440振動で振動する音程)で始めると、Aの5つ上のEは660Hzで振動します。

半音階のすべての音を作り出すために、5分の1を上げ、1分の1を下げて行くことが出来ます。 例えば、Eの660からさらに5分の1上げると、B990となります。 さらに1オクターブ下がってB495になると、A440の1段上のBになります。 つまり、AからBまでの間隔のような「1秒」は、9対8の割合で存在することになる。 次にBから5分の1上がることでF#を出す、といった具合だ。 このような音の進行を5分の1の輪と呼びます。

次に別のアプローチをします。 半音上がるごとに、比率rだけ音程を上げます。これを12回繰り返すと1オクターブ上がるので、r12は2でなければなりません。 これはrが2の12乗根であることを意味し、仮にAの440から始めると、半音上のピッチは440の2n/12乗となります。 5分の1は7半音なので、5分の1は27/12と1との比になります。これが等しければ、27/12は3/2に等しいことが証明されます。 残念ながら、これは正確には正しくありませんが、27/12=1.498なので、良い近似値ではあります。 3/2の比率は、比率1.498と区別するために、「完全」5thと呼ばれます。 完全5進法と普通の5進法の差は小さいのですが、完全5進法ですべての音程を構成すると、その差はさらに大きくなります。 2の12根を使う方法は、平均律として知られています。 1.498は1.5と同じではないので、この2つのアプローチは異なる調律方式を生み出します。 両者の特徴を生かすために、様々な妥協案があります。 それぞれの妥協点から、異なる音律が生み出されます。 ピタゴラスの音律も、実は妥協の産物なので、上記より少し複雑です。

関連記事:ピタゴラスの音律は、1. 5分の1の輪と整数論

(英語)

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