医学では、平均全身圧(平均全身充填圧:MSFP)は、血液の動きがないときに循環系に存在する平均圧と定義される。 同様の用語で、平均循環系充満圧(MCFP)は、血液の動きがないときに、複合循環系&肺系に存在する平均圧と定義される。 動物実験モデルにおけるMSPの値は約7mmHgである。 MSPは循環系がどの程度充満しているかの指標であり(すなわち循環系の血液量と循環系の容量との比較)、循環血液量と静脈系壁の平滑筋緊張(循環系の容量を決定する)の影響を受ける

MSPは実験的に2通りの測定方法があり、結果として2通りの命名規則が存在する。 MSFPは大動脈基部と大静脈を右心房への入口部でクランプした後に測定される。 一方、MCFPは実験的に短時間心停止させるか、心停止中に血液を再分配させれば自然に測定できる。 また、人工呼吸器を装着した状態で吸気温存することにより、生体内で推定することも可能である。 循環血液量が一定であれば、静脈緊張に対する薬物の効果を示すために、あるいは出血時の血行動態の変化を測定するために使用することができる。 平均全身圧の上昇は血管機能曲線の右方へのシフトに反映される。 平均全身圧は、血液量の減少または静脈コンプライアンス(血液が動脈から静脈に移動する)の増加によって低下する。 平均血圧の低下は、血管機能曲線の左方へのシフトに反映される

Articles

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。